2013 November

Tokyo

 
 
 
スイス人建築家、マリオ・ボッタの日本唯一の作品であるワタリウム美術館で「寺山修司ー ノック展」を見る。歌人、演出家、映画監督、小説家、作詞家、脚本家、随筆家、俳人、評論家、俳優、写真家・・・・コレだけの肩書きを持ち、というより肩 書きなど必要もなく、「言葉の錬金術師」の異名の通りその才能であらゆるジャンルを縦横無尽に駆け抜けた、時代の、そしてメディアの寵児であった寺山修 司。杉並区内で上演された市街劇「ノック」は展覧会のテーマ。私が子供の頃、我が家のアトリエには父の芸大の生徒さんが良く集まっていたので寺山修司のこ とはなんとなく知っていた。何よりも印象的なのは「金色に塗った靴」。そんなものを履いていた人が身近に居た小学生の私、「あっコレだ!」と懐かしく思い出す・・・。

 

Tokyo

 
 
 
 
主人の教える大学の学園祭。さまざまなジャンルの若いクリエイティヴィティーに触れるのは毎年楽し み。「工作」はモノ作りの基本だと今でも思っている私。子供の頃からの感性をどれだけ豊かに伸ばす事が出来て、それを技術で補佐していかれるか?が、クリ エーターとして生きて行かれるか否かを決めると思う。そんな風に思ってみていると、荒削りながら豊かな感性が感じられるもの、良く出来てはいるけれどオー ディナルなものとさまざま。とても刺激を受ける。

 

Tokyo

 
 
 
 
 
国立西洋美術館で「ル・コルビジェと20世紀美術展」を見る。建築家の父の影響でル・コルビジェは 子供の頃から馴染みのある名前。パリに住むようになってから、サンジェルマンの我が家のすぐ近くにアトリエがあった時代を知り、この展覧会ではそのアトリ エの写真を発見。絵画、彫刻と建築以外のさまざまな分野にも偉業を残したル・コルビジェ。いつぞや訪れた南仏の小さな山小屋、キャバノンを思い出す。

 

Paris

   
 
 
 
 
ポンピドーセンターで「Pierre HUYGHE」展を見る。驚くのは会場に色を塗られた白い犬が走りまわっている事。もちろんこれも作品の一部なのだろうけど、色を塗られた犬はどんな気分 だろう?でも繋がれているわけでもなく会場を元気に走り回っているのだから、それはそれで良いのかな?霧の立ち込める不思議な空間にピンクに塗られた白い 犬・・・。何ともシュール。

 

Paris

 
 
 
 
 
 
 
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最も敬愛するデザイナー、クリスチャン・ディオールの展覧会「Miss Dior」をグラン・パレに見に行く。寒空の下、クレープを食べながら待つこと2時間半。ようやく会場に。1947年、戦後の混沌とした時代に美しい花が 咲いたような香水「Miss Dior 」が発表される。ドレス「Miss Dior 」には小さな白い花が一面にちりばめられている。香水のボトルのネックに結ばれたリボンはクチュールとの密接な関係を表しているそう。ヴェルサイユ宮殿の 愛の神殿をモチーフにしたプレゼンテーションも美しい。ディオール作品にインスピレーションを受けた現代アーティストの作品も並ぶ。それにしても大変な行 列。フランス人にとっては一人のクチュリエを越えた、「偉大なアーティスト」であることを実感。
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